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コミュニティとは何か――アズワン鈴鹿を訪れて見えてきたもの

  • 7月31日
  • 読了時間: 5分

更新日:7月31日

左が中川れい子さん
左が中川れい子さん

樂園学会でご縁のあった中川れい子さん(NPO法人タッチケア支援センター代表/エサレン®マッサー施術者&教師)が、大会後のエクスカーションでアズワン鈴鹿を訪れ、その様子をご自身のFacebookに丁寧に綴ってくれました。

事業の紹介にとどまらず、メンバー一人ひとりが自分の言葉で語る姿から、コミュニティを支える「対話」の力を感じ取ってもらっています。

小野雅司や新著「コミュニティの進む道」についても紹介してもらっているので、ぜひご一読ください。

樂園学会④ 7月27日 アズワン鈴鹿

―コミュニティとは何か?―

樂園学会第五回総会の翌日は、エクスカーションとして三重県のアズワン鈴鹿を訪れました。

樂園学会を通して出会った小野雅司さんが仲間とともに育んできた都市型コミュニティです。


今回の旅で何より大きな収穫は、小野さんとゆっくり語り合えたことでした。

以前から小野さんのnoteを拝読し、その誠実な文章に深く共感していました。

自分の内面と向き合い、その過程を率直に言葉にすることは決して容易ではありません。

だからこそ、そのような営みを続けている人には自然と信頼を寄せたくなります。


アズワン鈴鹿の前身は、1953年に山岸巳代蔵氏によって始められたヤマギシ会です。エサレン研究所より約10年も早く、日本でも戦後間もない時代から理想の共同体を模索する動きが始まっていたことに驚かされます。

そして現在、コミュニティやエコビレッジ、リトリートセンターが再び注目を集めていることにも、一つの時代の流れを感じます。

私はこれまで、元ヤマギシの方と三人お会いしましたが、皆さんに共通していたのは、「人間にとって本当に豊かな共同生活とは何か」を真剣に問い続けてこられた姿勢でした。

その探究心には深い敬意を抱いています。


訪れてまず印象的だったのは、私がイメージしていた自然豊かなコミュニティとはまったく異なっていたことです。

アズワン鈴鹿は街の中にあり、メンバーがさまざまな事業を共同で運営しながら生活を支え合っています。

案内していただいた「おふくろさん弁当」は地域でも人気のお弁当屋さん。

共同購入したビルを活用した「鈴鹿カルチャーステーション」では、カフェやレンタルスペース、イベントなどを通して地域との交流が生まれています。

さらに、里山では炭焼きや養蜂を行い、近年は放置竹林を活用した「竹菜(ちくさい)」事業にも取り組まれています。地域の課題を新たな価値へと変えていく発想と実践には、大きな可能性を感じました。

(もっと写真を撮っておけばよかったのですが、お話伺うのに夢中になって失念!)


しかし、私にとって最も印象に残ったのは事業そのものではありません。

メンバーの皆さんが、自分の言葉で、自分の思いを生き生きと語っていたことです。


仕事を分担しながらも、日々何度も話し合いを重ね、お互いの思いや考えを確かめ合う。

その姿からは、共同体を維持するために最も大切なのは「対話」であることが伝わってきました。


もちろん、その歩みは決して平坦ではありませんでした。

小野さんは著書やnoteの中で、その葛藤や失敗も率直に綴っておられます。

1980年代初頭、東京大学で心理学を学んでおられた在学中にヤマギシ会と出会い、アズワン鈴鹿を四十年以上にわたりコミュニティを探究し続けてこられた経験は、これから新しい共同体づくりを志す人たちにとって、貴重な財産になるでしょう。


近年、「コミュニティ」という言葉をよく耳にします。しかし、人と人が本当につながることは、決して簡単ではありません。

遠慮しすぎて本音が言えなくなること。理想を掲げるあまり、かえって息苦しくなってしまうこと。能力や経験の差から、知らず知らずのうちに上下関係が生まれてしまうこと。

こうした課題は、エサレン研究所の歴史を振り返っても繰り返し現れてきました。

だからこそ重要になるのが、「自分自身の内面を見る力」なのだと思います。


興味深かったのは、アズワン鈴鹿では、その内面を見つめるワークが共同生活の土台になっていることでした。

自分自身を深く理解するからこそ、相手も尊重できる。その姿勢が、日々の対話を支えているように感じました。


ここは、ゲシュタルト・セラピーやプロセスワーク、NVC、SEなど、多様な心理的アプローチを取り入れながら発展してきたエサレン研究所とも重なる部分があります。


しかし興味深いのは、アズワン鈴鹿の実践が欧米の心理学から出発したものではなく、日本の「内観」や、さらには禅の精神とも通じる土壌から育まれてきたことです(日本には「森田療法」という心理セラピーもありますね)


エサレン研究所には、「No one captures the flag(誰一人として真理を独占しない)」という考え方があります。創設者マイケル・マーフィーとディック・プライスは、常に中心を固定せず、「空」を大切にしてきました。その姿勢には、東洋的な思想との深い響き合いを感じます。


アズワン鈴鹿での一日は、「コミュニティとは何か」という問いを、改めて私自身に投げかけてくれました。


周参見、串本、そして鈴鹿を巡る四日間の旅は、多くの出会いと学びに満ちた時間となりました。このご縁をつないでくださった谷崎テトラさんに感謝しながら、いただいた学びをこれからの活動に生かしていきたいと思います。


1日見学をご一緒してくださった、チャーリーさんこと幼児教育の専門家のいぬかい良成さんとも良い語らいができました。チャーリーさんの“おしえない学校”プロジェクトやグリーン・スクール構想も興味深く、希望にあふれるアイデアを一杯いただき心より感謝です。


アズワン鈴鹿さんは、新たなセミナー&スクール事業を展開されています。


小野雅司さんの新著

(天外伺朗さん、山本達也さんとの共著


小野雅司さんのnote


アズワン鈴鹿さんで出会った片山弘子さんが代表を務めるガイアエデュケーション。先月、再生したフィンドフォーンに訪れた片山さんのお話もワクワクしました。

谷崎テトラさんも講師として参加されていたガイア・エデュケーション


 
 
 

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